A770 LE + ITX +“7”縛りで3代目メイン機を組んだ話

IntelのdGPUを使いたかった。ただそれだけ

IntelのディスクリートGPU、ずっと気になってたんですよね
NVIDIA一強のご時世にあえてIntelで勝負したいとずっと考えていました。発表当時は手持ちのマシン(Ryzen 5 3600 + NVIDIA A2000)で事足りていたものの、最近になってAdobe CCを再契約したり、将来のAI技術利用を見据えたりといったところで単純にマシンスペックを向上させるべく、3代目メイン機の調達計画を始めました
パーツ選定にあたりIntelのGPUを使ってみたいという希望の他に、同じく以前から興味があった「魅せる系自作PC」「ITXで組む」という夢もあり、さらに途中から「型番を可能な限り”7”で縛る」など全部同時に叶えようとした結果、パーツ選びは「もうほぼそれしかない」みたいな状態になりある意味では楽でした
3代目メイン機への要件
- Intel Arc A770 Limited Editionを使うこと
- いわゆる”魅せる”PCとすること
- ケースのサイドパネルが透明であること
- 各パーツの味が統一されていること(黒)
- アクスタなどアクセサリを配置する余裕があること
- cの見栄えをよくするためのLED照明があること
- ケースのサイズをITXサイズとすること
- 性能バランスが崩れない範囲で型番に”7”を含むパーツを採用すること
全要件を満たすべく選抜したメンバー達

パーツ名 | 満たす要件 | |
---|---|---|
マザー | ASRock B760I Lightning WiFi | 2-b / 2-i / 3 / 4 |
CPU | Intel Core i7-12700K | 4 |
GPU | Intel Arc A770 Limited Edition | 1 / 2-b / 2-c / 2-i |
メモリ | Crucial Pro DDR5-5600 16GB×2 | 2-b |
SSD1 | Western Digital SN770 1TB | 2-b / 4 |
SSD2 | Western Digital SN770 1TB | 2-b / 4 |
電源 | SilverStone SX750 Gold | 2-b / 4 |
ケース | DeepCool CH160 | 2-a / 2-b / 3 |
CPUファン | ID-COOLING IS-55 | 2-b / 2-c |
ケースファン | ID-COOLING 120mm×3 | 2-b |
LED | SCYTHEの30cmテープ | 2-i |
マザー:ASRock B760I Lightning WiFi
日本で手に入らないので米Amazonで輸入
B760かつITXで色が黒系で一番好きな見た目のマザーがこれだった
CPU:Intel Core i7-12700K
non-kでもよかったけど在庫ないし値段がKもさほど変わらなかったのでこちらを選択
当時14世代が最新ではあったものの単純に高い+A770の登場時期に合わせたかった感
dGPUあるのにFでないのは、dGPUとiGPUを連動させる「Intel Deep Link」機能なるものがあるらしいから
GPU:Intel Arc A770 Limited Edition
「リミテッドエディション」という響きがカッコEし、メーカ純正のロマンもありますが、
GPUの上にアクスタとか置くことを考慮すると上が平らなLEが理想形でした
メモリ:Crucial Pro DDR5-5600 16GB×2
メモリは狂シャルでしか買わん
今になって48GBにすればよかったかなと若干後悔している
SSD:Western Digital SN770 1TB×2
型番に”7”いっぱいあって登場時期的にも合うしグレード的にもちょうど良き
電源:SilverStone SX750 Gold
700~750WのSFX電源で見た目が黒い安いのがこれだった
ちなみに見た目の統一感のためだけにシールを剝がしている(やめようね!)
ケース:DeepCool CH160
見た目が一番好みであったものの日本で入手できないし、他国では輸入規制だったりでアリエクかな~と思っていた矢先に日本での発売を決定してくれました。感謝感激
CPUファン:ID-COOLING IS-55
AIOの管が見た目あまり好きでなかったので空冷で選ぶことに。そのうえGPUをディスプレイ台として利用したかったので背が低いやつを選択
ケースファン:ID-COOLINGの120mmを3つ
CPUファンに合わせメーカと色味を統一
2代目の300WSFF窒息PCと比較すればエアフロー面は相当良くなった
組み立てダイジェスト

↑CPUつけてグリス(DX1)を塗りたくった状態。グリスは均一に伸ばす派
そり防止のやつ付けてみましたが効果あるんですかね…ちなみにねじが1つ迷子になった

↑マザーボードにCPUとクーラー、メモリを付け足した状態。マザーボードがITXサイズのせいか120mmファンでも巨大に見える
メモリの位置がCPUクーラーと干渉する位置にあるため、メモリの交換をする場合は一度CPUクーラーを外す必要がある。とても面倒

↑ケースにマザーボード+GPU+電源を取り付けた状態。やわらかいタイプの電源ケーブルを用意していなかったら配線で死んでいた
電源をATXではなくSFX電源にしたのは、ケースに対してGPUが占有する空間が広くATXが物理的に入らないためである

↑残りのケースファンとLEDテープライトつけてケースを締めた状態。写真だと見えにくいが取ってがついてて虫かごっぽく見える

↑ケースに張り付いていたフィルムを剥がし、定位置に設置してケーブル類をつないで工事完了
横に立ててるノートPCは11~12インチ級なので、比較すればその小ささが分かるだろう
終わりに

組み立て時のサイズといううか、物理的な制約がやや厳しいくらいでそれ以外はいたって普通な構成(Arcは普通か?)なゆえに大きなトラブルもなく運用できている
肝心のA770だが、lightroomのAIノイズ除去でめちゃくちゃ効果を発揮している。ちゃんと計測していないが、α9で撮影した24MpxのRAW写真を1枚当たり15秒前後で処理できていると思う
CPUはTDP77W相当に絞っても前メイン機のRyzen 5 3600よりベンチマーク上のスコアがよく、アーキテクチャの進化を感じる。初のK型番IntelCPUだったのでTDP125W相当がどれほど熱を発するものか心配だったが、今のところアイドル時40度、ピーク時でも75度程度にしかならずキンキンに冷える。メーカ各社は電力当たりの効率の話をもっと積極的にしていいんじゃないだろうか
2030年くらいはまではこのA770マシンとともに過ごしていければと思う。そのころにはx86は駆逐されてArmが跋扈する世界になってるもんかなと~と思うがどうだろうか。今後のCore UltraとArcシリーズの将来に期待するとしよう